ラテン語のかっこいい人名100選|創作・ファンタジーで役立つ【意味付き】

ラテン語

ラテン語の人名は、響きそのものに重みと気品があります。古代ローマの皇帝や元老院議員、神々と女神、聖人や十字軍の騎士――千年以上にわたって西洋の文学・歴史・宗教に登場してきた名前たちは、現代の創作にもそのまま使える素材の宝庫です。 この記事では、小説・ファンタジー・ゲーム・漫画などのキャラクター命名に使える「実在のラテン語人名」を、男女合わせて100名厳選しました。古代ローマの史料・聖人伝・古典文学に確かな出典があるものを基本とし、意味・読み方(古典式の近似カタカナ)・由来・どんなキャラクターに似合うかまで、テーマ別に紹介します。創作のメモ帳に1冊あると便利な「ラテン語ネームリスト」としてご活用ください。

目次

  1. 1. 古代ローマの大帝・有名男性名10選
  2. 2. ローマ伝統の男性ファーストネーム(プラエノーメン)10選
  3. 3. ローマ神話の男神たち10選
  4. 4. ローマ神話の女神たち10選
  5. 5. ローマ史の英雄・歴史的男性10選
  6. 6. 古代ローマの伝統的な女性名10選
  7. 7. ラテン語の徳・性質に由来する人名10選
  8. 8. 光・自然・天空に由来する人名10選
  9. 9. 動物・色・特徴に由来するコグノーメン10選
  10. 10. 中世のキリスト教聖人・修道士のラテン名10選
  11. 創作で使うときのヒント・組み合わせ方

1. 古代ローマの大帝・有名男性名10選

ローマ帝国を率いた皇帝たちの名前。重厚で威厳のある響きで、王・皇帝・大魔術師・教団のリーダーといった「上に立つ者」のキャラ名にぴったりです。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Caesar
カエサル
「ふさふさの髪を持つ者」(諸説あり)ガイウス・ユリウス・カエサル(前100-44)に由来。後にローマ皇帝の称号となり、ドイツ語のKaiser、ロシア語のツァーリの語源ともなった。征服者・カリスマ的指導者にふさわしい名前。
Augustus
アウグストゥス
「尊厳ある者」「神聖な」ローマ初代皇帝(前27-紀元14年)に元老院から贈られた称号。動詞augere(増大させる)に由来する。帝国を築く偉大な王・皇帝のキャラに。
Hadrianus
ハドリアーヌス
「アドリア海の人」第14代ローマ皇帝(在位117-138)。文化人としても知られ、ハドリアヌスの長城を築いた。落ち着いた知性派の皇帝・賢人キャラに。
Constantinus
コンスタンティーヌス
「堅固な、揺るがぬ」コンスタンティヌス1世(在位306-337)。キリスト教を公認し、コンスタンティノープルを築いた皇帝。意志の固い王・宗教指導者の名に。
Tiberius
ティベリウス
「テヴェレ川の」第2代ローマ皇帝ティベリウス(在位14-37)。ローマを流れるテヴェレ川にちなむ。冷徹で寡黙な為政者キャラに。
Nero
ネロー
「強き者、勇敢な者」(サビニ語起源)第5代ローマ皇帝ネロ(在位54-68)。狂気と芸術を併せ持つ独裁者として知られる。破滅型の暴君・天才のキャラ名に。
Trajanus
トラヤーヌス
起源不明(ヒスパニア地方の地名由来説)第13代皇帝(在位98-117)。ローマ最大版図を築いた名君として「五賢帝」筆頭。武勇に優れ民に慕われた皇帝のキャラ名に。
Diocletianus
ディオクレティアーヌス
「ディオクレアの人」(ギリシア起源)第51代ローマ皇帝(在位284-305)。テトラルキア(四帝統治)を始め、自ら退位した稀有な皇帝。改革者・賢者キャラに。
Theodosius
テオドシウス
「神からの贈り物」(ギリシア語Theodosios由来)テオドシウス1世(在位379-395)。キリスト教を国教とし、最後にローマ帝国を統一した皇帝。信仰篤い王のキャラ名に。
Justinianus
ユスティニアーヌス
「正義の」「正しき」東ローマ皇帝ユスティニアヌス1世(在位527-565)。ローマ法大全(ユスティニアヌス法典)の制定者。法と秩序の指導者キャラに。

2. ローマ伝統の男性ファーストネーム(プラエノーメン)10選

古代ローマ市民が代々受け継いだ伝統的な男性名。シンプルで使いやすく、主人公・武人・知識人などジャンルを選ばないオールマイティな名前ばかりです。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Marcus
マルクス
軍神Marsに由来する「戦の人」ローマで最も一般的な男性名のひとつ。哲人皇帝マルクス・アウレリウス、弁論家マルクス・トゥッリウス・キケロなど。武人にも知識人にも合う基本の名前。
Lucius
ルキウス
「光の人」(lux=光)古代ローマで非常に多かったプラエノーメン。独裁官ルキウス・コルネリウス・スッラなど。光や希望を象徴するキャラに。
Gaius
ガイウス
「喜び」(gaudere=喜ぶ)ガイウス・ユリウス・カエサル、ガイウス・オクタウィウス(後のアウグストゥス)など。明るく快活な男性キャラに。
Titus
ティトゥス
「名誉ある者」(語源諸説)ローマ皇帝ティトゥス(在位79-81)、シェイクスピア劇の主人公『タイタス・アンドロニカス』にも。誇り高き戦士・将軍のキャラ名に。
Quintus
クィーントゥス
「五番目(の子)」(quintus=5番目)5番目に生まれた男児に付けられたプラエノーメン。詩人クィントゥス・ホラティウス・フラックスなど。落ち着いた教養人のキャラに。
Sextus
セクストゥス
「六番目(の子)」(sextus=6番目)古代ローマの伝統的なプラエノーメン。詩人セクストゥス・プロペルティウスなど。少し影のある芸術家・詩人キャラに。
Decimus
デキムス
「十番目(の子)」(decimus=10番目)デキムス・ユニウス・ブルートゥス・アルビヌス(カエサル暗殺者の一人)が有名。陰謀家・忠誠心が試される人物のキャラに。
Publius
プブリウス
「公の人」(publicus=公の)詩人プブリウス・ウェルギリウス・マロー、皇帝プブリウス・アエリウス・ハドリアヌスなど。公人・指導者のキャラに。
Aulus
アウルス
起源不明(古エトルリア語由来説)古代ローマの古いプラエノーメン。著述家アウルス・ゲッリウス、執政官アウルス・ヒルティウスなど。古風で由緒ある雰囲気の名前。
Servius
セルウィウス
「奴隷から自由を得た者」(servus=奴隷)ローマ第6代王セルウィウス・トゥッリウスに由来。奴隷出身で王にまで上り詰めた伝説の人物。下克上型のキャラ名に。

3. ローマ神話の男神たち10選

オリンポス十二神に対応するローマの男神たち。神々の名は王・大魔術師・上位ドラゴン・剣の名など「神格を持つ存在」のネーミングに最適です。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Iuppiter
ユッピテル
天空・雷・最高神ローマ神話の最高神で、ギリシアのゼウスに相当。木星(Jupiter)の語源。雷を武器に天界を支配する。神王・最強キャラに。
Mars
マールス
軍神、戦の神ローマ建国神話で双子ロムルス・レムスの父。火星(Mars)の語源、3月(March)の語源でもある。戦士・将軍キャラの王道。
Apollo
アポロー
太陽・芸術・予言の神ギリシア神話のアポローンと同一視される、太陽と弓矢、音楽・医療・予言を司る神。芸術家・予言者・剣士キャラに。
Mercurius
メルクリウス
商業・伝令・盗賊の神ギリシアのヘルメスに相当。翼の生えたサンダルで天地を駆ける伝令神。水星(Mercury)の語源。盗賊・暗殺者・俊足キャラに。
Neptunus
ネプトゥーヌス
海神三叉の槍を持つ海の支配者。ギリシアのポセイドンと同一視される。海王星(Neptune)の語源。海賊王・水属性キャラに。
Vulcanus
ウルカーヌス
鍛冶と火の神ギリシアのヘパイストスに相当。神々の武器を鍛える鍛冶神。火山(volcano)の語源。職人・ドワーフ系キャラに。
Saturnus
サートゥルヌス
農耕・時間・黄金時代の神クロノスに対応する古い神で、土星(Saturn)と土曜日(Saturday)の語源。長老の賢者・古代王・時を操るキャラに。
Bacchus
バックス
ぶどう酒と陶酔の神ギリシアのディオニュソスに対応。狂乱と歓喜の宴を主宰する神。陽気な酒場の王・遊び人キャラに。
Ianus
ヤーヌス
始まりと終わり・扉の神前後二つの顔を持つ古ローマ固有の神。1月(January)の語源で、新年の門番。両面性を持つキャラ・運命の神に。
Pluto
プルートー
冥府の王ギリシアのハーデースに対応する地下世界の支配者。妻はプロセルピナ。冥王星(Pluto)の語源。死霊魔導士・冥府の王キャラに。

4. ローマ神話の女神たち10選

ヴィーナス、ディアナ、ミネルウァ……響きの美しい女神の名前は、女主人公・聖女・大魔導士・伝説の剣など、神聖さを与えたい名前にぴったりです。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Venus
ウェヌス
愛と美の女神ギリシアのアプロディーテーに相当。海から生まれた美の神で、英語名はヴィーナス。金星(Venus)の語源、金曜日(Friday)の語源。美しき女主人公・愛の女神キャラに。
Diana
ディアーナ
月と狩猟、純潔の女神ギリシアのアルテミスに相当。森を駆ける狩猟と月の女神で、銀の弓を持つ。狩人・弓使い・純潔の聖女キャラに。
Minerva
ミネルウァ
知恵と戦略、技芸の女神ギリシアのアテーナーに相当。知恵と戦の両方を司り、フクロウとともに描かれる。賢者・戦略家・女騎士キャラに。
Iuno
ユーノー
結婚と母性の女神ユッピテルの妻で神々の女王。6月(June)の語源で、結婚式の守護神。誇り高き女王・気品ある母キャラに。
Vesta
ウェスタ
炉とかまどの女神古代ローマで「ウェスタの聖火」を絶やすことなく守ったウェスタの巫女で知られる。家庭・聖火を司る神聖な乙女・巫女キャラに。
Ceres
ケレス
穀物と豊穣の女神ギリシアのデーメーテールに相当。シリアル(cereal)の語源。豊かな大地・農耕の守り手として、優しい癒し系・大地母神キャラに。
Aurora
アウローラ
曙の女神夜明けの空を金色に染めて駆ける女神。ギリシアのエーオースに相当。オーロラ(極光)の語源。希望や朝を象徴する清廉なキャラに。
Luna
ルーナ
月の女神古代ローマの月の擬人化神格。ギリシアのセレーネーに相当する。月夜の魔女・神秘的な女性キャラに。「ルナ」は世界中で人気の名。
Flora
フローラ
花と春の女神ローマ神話の花の女神。古代ローマで4月から5月にかけて「フローラリア」という祭りが行われた。植物使い・春の精霊キャラに。
Fortuna
フォルトゥーナ
運命の女神ギリシアのテュケーに相当。盲目で車輪を回す運命の女神として描かれる。fortune(運命・財産)の語源。運命に翻弄されるキャラ・賭博師に。

5. ローマ史の英雄・歴史的男性10選

皇帝以外の、ローマ共和政や帝政を彩った英雄・将軍・思想家の名前。誇りと信念を背負った主人公・参謀・革命家のキャラ名に向きます。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Romulus
ロームルス
ローマ建国の伝説の初代王戦神マルスと巫女レア・シルウィアの息子で、双子の弟レムスとともに狼に育てられたとされる。ローマの名祖。建国者・運命の英雄キャラに。
Aeneas
アエネアース
トロイア英雄、ローマ人の祖ウェルギリウス『アエネーイス』の主人公で、トロイア滅亡後にイタリアへ渡った英雄。流浪の英雄・運命を背負う剣士キャラに。
Brutus
ブルートゥス
ローマ共和制の象徴的人物王政を倒した初代執政官ルキウス・ユニウス・ブルートゥスと、カエサル暗殺者マルクス・ユニウス・ブルートゥスが有名。理想主義者・革命家のキャラに。
Cato
カトー
厳格な徳の象徴監察官「大カトー」(前234-149)と、共和派の節を貫いた「小カトー」(前95-46)が有名。律儀で頑固な賢者・監督役キャラに。
Cicero
キケロー
ローマ最大の弁論家・哲学者マルクス・トゥッリウス・キケロー(前106-43)。ローマ共和政末期を代表する政治家で、ラテン散文の極北。賢者・参謀・外交官キャラに。
Maximus
マクシムス
「最大の、最も偉大な」「持久戦の天才」と称された執政官クィントゥス・ファビウス・マクシムスが代表。映画『グラディエーター』の主人公の名前としても有名。剣士・大将軍キャラに。
Magnus
マグヌス
「偉大な」ローマ共和政末期の名将グナエウス・ポンペイウス・マグヌスや、後世のカール大帝(カロルス・マグヌス)など。冠詞のように使える「偉大な」二つ名キャラに。
Scipio
スキーピオー
ローマ最大の将軍家のひとつ第二次ポエニ戦争でハンニバルを破った大スキピオ・アフリカヌス(前236-183)が有名。歴戦の戦略家・知将キャラに。
Spartacus
スパルタクス
反乱奴隷の伝説的指導者前73年に起きた剣闘士奴隷の大反乱「第三次奴隷戦争」の指導者。自由を求めて立ち上がる革命家・反逆者キャラに。
Cassius
カッシウス
古代ローマの名門カッシウス氏族カエサル暗殺の主導者ガイウス・カッシウス・ロンギヌスが特に有名。冷徹な軍人、陰謀をめぐらす策士キャラに。

6. 古代ローマの伝統的な女性名10選

ユーリアやリーウィアなど、ローマの名門家系で代々受け継がれた女性名。優雅さと格調の高い響きで、王女・貴族の令嬢・聖騎士などのキャラ名に。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Iulia
ユーリア
ユリウス氏族の女子の伝統名カエサルの娘ユーリア、アウグストゥスの娘ユーリアなど、共和政・帝政期に多数の貴婦人が用いた。英語のJuliaの語源。気品ある令嬢キャラに。
Livia
リーウィア
リウィウス氏族の女子の名アウグストゥス帝の妻リーウィア・ドルシッラ(前58-紀元29)が最も有名。歴史を動かす聡明な王妃・宰相キャラに。
Octavia
オクターウィア
「八番目」「オクタウィウス家の」アウグストゥス帝の姉オクターウィア・ミノル、皇帝ネロの妻オクターウィアなどが有名。気品があり物悲しい王女キャラに。
Aurelia
アウレーリア
「金色の」(aurum=金)ユリウス・カエサルの母アウレーリア・コッタが有名。アウレリウス氏族の女性形。輝かしい令嬢・大魔術師キャラに。
Cornelia
コルネーリア
コルネリウス氏族の女子の名「グラックス兄弟の母」として知られるコルネーリア・アフリカーナ(大スキピオの娘)が代表。賢母・教育者キャラに。
Lucretia
ルクレーティア
ルクレティウス氏族の女子の名王政ローマ末期、自決により共和制の引き金を引いた貞女ルクレーティアが有名。誇り高き貞淑な女騎士キャラに。
Valeria
ウァレリア
「健やかな、強き」(valere=強い)ウァレリウス氏族の女子の名で、皇帝ディオクレティアヌスの妻ウァレリア・ガレリアなどが知られる。健康的でたくましい女戦士キャラに。
Claudia
クラウディア
「跛者の」(claudus=足が不自由な)クラウディウス氏族の女子の名。皇帝アウグストゥスの妻リーウィアの実家でもある名門の名。誇り高き貴族令嬢キャラに。
Antonia
アントーニア
アントニウス氏族の女子の名ローマ三頭政治のマルクス・アントニウスの娘たちが有名。後の皇帝クラウディウスの母アントーニア・ミノルも歴史に残る賢婦人。優雅な貴婦人・側近キャラに。
Drusilla
ドルシラ
ドルスス家の女子の小名皇帝カリグラの妹ユーリア・ドルシラなどが有名。やや影のある美姫・宮廷の薔薇のようなキャラに。

7. ラテン語の徳・性質に由来する人名10選

「幸運」「勝利」「正義」など抽象概念をそのまま名前にした、ラテン語ならではのネーミング。聖人や中世騎士・神官などの名としても多用されました。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Felix
フェーリクス
「幸運な、幸せな」独裁官スッラの渾名(Sulla Felix)にも採用された人気の名。後世も多くの聖人・教皇が名乗った。明るく幸運に恵まれた主人公キャラに。
Victor
ウィクトル
「勝利者」古代後期から普及した名で、ローマ司教(教皇)ウィクトル1世(在位189-199頃)など。決して負けない剣士・チャンピオンキャラに。
Justus
ユストゥス
「正しき、公正な」古代ローマと初期キリスト教世界で広く用いられた名。聖ユストゥス(多数の聖人が同名)など。正義を貫く騎士・裁判官キャラに。
Clemens
クレーメンス
「慈悲深い、穏やかな」教皇クレメンス1世(在位88-97頃)以来、計14人の教皇が名乗った歴史ある名。仁徳の王・聖職者キャラに。
Pius
ピウス
「敬虔な、義に篤い」ローマ皇帝アントニヌス・ピウス(在位138-161)以来、教皇でも12人が用いた名。信仰篤い聖騎士・修道士キャラに。
Verus
ウェールス
「真実の」皇帝ルキウス・ウェールス(在位161-169、マルクス・アウレリウスの共同統治者)など。真実を見抜く賢者・占術師キャラに。
Honoratus
ホノラートゥス
「名誉ある、栄えある」5世紀のレランス修道院創設者・聖ホノラートゥスなどが知られる。名誉を重んじる騎士・大公のキャラ名に。
Innocentius
インノケンティウス
「無垢な、害なき」ローマ教皇インノケンティウス1世(在位401-417)以来、計13人の教皇が名乗った名。純粋な少年・聖なる少女のキャラに。
Donatus
ドナートゥス
「与えられし者」(donare=与える)古代ローマの文法学者アエリウス・ドナートゥス(4世紀)が著名。神からの授かりものというニュアンスで、運命の子・選ばれし者キャラに。
Bonifacius
ボニファキウス
「善行を為す者」(bonus+facere)ドイツ伝道の聖ボニファキウス(672-754)以来、教皇でも9人が名乗る。善き行いを使命とする聖騎士・修道士キャラに。

8. 光・自然・天空に由来する人名10選

星・光・森・海といった自然のラテン語から派生する美しい名前。エルフ・精霊・魔法使い・吟遊詩人などのファンタジーキャラに最適です。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Stella
ステーラ
「星」(女性名)ラテン語で「星」を意味する単語そのまま。後期ラテン語以降、女性名として定着し、現代欧米でも人気。星にちなんだ女性キャラ・聖女キャラに。
Lucia
ルキア
「光の人」(lux=光、女性名)シラクサの聖ルキア(殉教は304年頃)が著名。北欧の聖ルチア祭でも知られる。光を放つヒロイン・聖女キャラに。
Caelestis
カエレスティス
「天の、天来の」ラテン語caelum(天)に由来する形容詞兼人名で、男女両方に用いられる。中世カルタゴで崇敬されたデア・カエレスティス女神とも結びつく。天使・神官キャラに。
Silvius
シルウィウス
「森の人」(silva=森、男性名)アエネーイスの息子アエネアス・シルウィウスがアルバ王朝の祖とされる伝説的な名。森の番人・エルフ王・吟遊詩人キャラに。
Silvia
シルウィア
「森の人」(silva=森、女性名)ローマ建国神話で双子ロムルス・レムスを生んだ巫女レア・シルウィアが代表。森の女神・狩人・植物使いキャラに。
Marina
マリーナ
「海の」(mare=海、女性名)アンティオキアの聖マリーナ(4世紀)以来、地中海世界で広く用いられた女性名。海に関わるヒロイン・人魚姫キャラに。
Aurelius
アウレーリウス
「金色の」(aurum=金、男性名)哲人皇帝マルクス・アウレリウス(在位161-180)の家名にも。輝く黄金の戦士・大魔術師キャラに。
Caelius
カエリウス
「天空の」(caelum=天)キケロの友人で弁論家マルクス・カエリウス・ルーフスなどが有名。古代ローマの七つの丘の一つ「カエリウス丘」も同名。天空魔法使い・占星術師キャラに。
Florus
フロールス
「花咲く、栄える」(flos=花、男性名)歴史家ルキウス・アンナエウス・フロールス(2世紀頃)などが知られる。Floraの男性形。爽やかな騎士・吟遊詩人キャラに。
Lucanus
ルカーヌス
「光輝く者」(lux=光、男性名)詩人マルクス・アンナエウス・ルカーヌス(39-65、叙事詩『ファルサリア』作者)が著名。光属性の魔法使い・若き天才キャラに。

9. 動物・色・特徴に由来するコグノーメン10選

ローマ人が「あだ名」として使った独特の名前たち。獅子、鴉、赤毛、長身など視覚的にイメージしやすく、二つ名や戦闘ネーム・ギルドネームに転用しやすい名前です。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Leo
レオー
「獅子」教皇レオ1世(在位440-461、フン王アッティラを退けた「大教皇」)以来、計13人の教皇が名乗る。ライオン使い・剣聖・王のキャラ名に。
Lupus
ルプス
「狼」5世紀の聖ルプス(トロワ司教)など、後期ローマから中世にかけて広く用いられた名。狼の獣人・刺客・荒野の戦士キャラに。
Ursus
ウルスス
「熊」古代後期によく見られる名前で、複数の聖人が同名(聖ウルスス)。星座おおぐま座(Ursa Major)の語源も同じ。屈強な戦士・北方の武人キャラに。
Aquila
アクィラ
「鷲」新約聖書「使徒言行録」18章でパウロを助けた人物アクィラが有名。ローマ軍団の象徴であった鷲(金鷲旗)の語源。空属性キャラ・斥候キャラに。
Corvus
コルウス
「鴉」ガリア人との一騎打ちに鴉の助けで勝利した将軍マルクス・ウァレリウス・コルウス(前4世紀)に由来する名門のコグノーメン。黒衣の刺客・大鴉使いキャラに。
Niger
ニゲル
「黒い」「黒のペスケンニウス」と呼ばれた皇帝候補ガイウス・ペスケンニウス・ニゲル(193年)など。黒髪・夜の魔術師・暗殺者キャラに。
Albus
アルブス
「白い、明るい」ローマ建国神話のアルバ・ロンガ、共和政期のクラウディウス・アルブス家など、複数の名門に残る。白魔術師・銀髪のキャラ・聖騎士に。
Rufus
ルーフス
「赤毛の」前3世紀の執政官ルキウス・コルネリウス・ルーフィヌスをはじめ、ローマ人に非常に多かったコグノーメン。情熱的な戦士・赤髪剣士キャラに。
Crassus
クラッスス
「太った、ずんぐりした」三頭政治の一角マルクス・リキニウス・クラッスス(前115-53、ローマ最大の富豪)が代表。富豪の商人キャラ・パトロンキャラに。
Longinus
ロンギーヌス
「長身の」カエサル暗殺者ガイウス・カッシウス・ロンギーヌスや、磔のキリストを槍で突いた百卒長ロンギーヌスの伝説(聖槍ロンギヌスの槍)で有名。槍使い・聖騎士キャラに。

10. 中世のキリスト教聖人・修道士のラテン名10選

中世ヨーロッパのキリスト教世界で輝いた聖人たちの名前。神学者・修道士・聖騎士・宗教国家の指導者など、信仰や哲学のあるキャラに重みを与えます。

ラテン語名/読み方意味由来・どんなキャラに合うか
Augustinus
アウグスティーヌス
「尊厳ある」(Augustusの派生形)教父アウレリウス・アウグスティーヌス(354-430、『告白』『神の国』)が代表。西方教会最大の神学者で、深い思索家のキャラ名に。
Benedictus
ベネディクトゥス
「祝福された」ヌルシアの聖ベネディクトゥス(480-547頃、ベネディクト会創設者)が代表。修道院・教団のリーダー・大祭司キャラに。
Franciscus
フランキスクス
「フランク人の、自由人」アッシジの聖フランチェスコ(1181-1226、フランシスコ会創設者)に由来する名で、世俗の富を捨てた清貧の聖人。優しい修道士・自然と対話する魔法使いキャラに。
Dominicus
ドミニクス
「主のもの、主に属する」聖ドミニクス・グスマン(1170-1221、ドミニコ会創設者)が代表。学究的な修道士・異端審問官キャラに。
Sebastianus
セバスティアーヌス
「尊敬すべき」(ギリシア語sebastosのラテン形)ローマ帝政期に矢で射られて殉教したという聖セバスティアヌスが特に有名(多くの絵画の主題)。弓の使い手・近衛兵のキャラに。
Stephanus
ステファヌス
「冠(victorの冠)」(ギリシア語Stephanos)新約聖書「使徒言行録」のキリスト教初代殉教者ステファノに由来。冠を象徴する栄光の名で、聖人・初代王のキャラに。
Vincentius
ウィンケンティウス
「征服者、勝利する者」サラゴサの聖ウィンケンティウス(4世紀、殉教聖人)、聖ウィンケンティウス・デ・パウロなど多数の聖人が同名。常勝の戦士・剣聖キャラに。
Laurentius
ラウレンティウス
「月桂樹(Laurus)の」聖ラウレンティウス(225-258頃、教会財産を貧者に分け与えて殉教したローマの助祭)が著名。月桂冠を背負う英雄・神官騎士キャラに。
Anselmus
アンセルムス
「神の兜」(古ゲルマン起源のラテン化)中世初期スコラ神学を代表するカンタベリーの聖アンセルムス(1033-1109)が代表。理路整然とした賢者・大魔術師キャラに。
Bernardus
ベルナルドゥス
「強き熊」(ゲルマン語bern「熊」+hard「強い」)クレルヴォーの聖ベルナール(1090-1153、シトー会の中心人物、第二回十字軍の説教者)が代表。雄弁で篤実な指導者・聖騎士のキャラに。

創作で使うときのヒント・組み合わせ方

古代ローマの実在の人物には「praenomen(プラエノーメン=個人名)」「nomen(ノーメン=氏族名)」「cognomen(コグノーメン=あだ名/家名)」の三つで構成される三名法(tria nomina)がありました。たとえば「ガイウス・ユリウス・カエサル(Gaius Iulius Caesar)」は、〈個人名Gaius〉+〈氏族名Iulius〉+〈家名Caesar〉という構造です。

これに倣って、本記事の名前から「個人名+家名」の組み合わせを作ると、それだけでぐっと古代ローマらしさが出ます。たとえば「Marcus Aurelius(マルクス・アウレリウス)」「Lucia Stella(ルキア・ステーラ)」「Sebastianus Lupus(セバスティアヌス・ルプス)」のように、テーマ7〜10の名前を「家名」側に置くと響きが整います。女性名は語尾を-aで終え、男性名は-us / -or / -isなどで終わるとラテン語らしくなります。

※本記事のラテン語人名は、古代ローマ史の一次史料(リウィウス、スエトニウス、タキトゥスら)、ウェルギリウス『アエネーイス』、ローマ・カトリック教会の聖人伝など、出典が確認できるものに限定しています。発音は古典ラテン語式の近似カタカナ表記。中世ラテン・教会式では同じ綴りでも発音が異なる場合があります(例:CaesarはCAE-sarとも、CHE-sarとも)。創作にお使いの際は、世界観の年代や宗教設定にあわせて発音を選んでください。

タイトルとURLをコピーしました